こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。今回は【式を書く本当の理由】です。

 

小学生であれば耳にタコができるほど「式を書け」と言われていると思います。その理由を聞いてみれば、「見直しの時に困る」「テストでは式を書かないといけない」なんて言われることが多いのではないでしょうか。確かに最もな主張ですが、どこか本質的でないような気もします。【問題を解く上でどう式が使えるか】この点で式を書く重要性を再確認してみましょう。

 

式を書く1つめの理由は、【自分が何を考えているか】をメモできるからです。式を書かない人でも、全く何も書かないわけではないでしょう。余白に筆算や数字を書いて解いているはずです。しかし、それでは困ることが出てきます。その数字が何を表しているのか分からなくなるのです。どの図形の面積なのか、時速なのか分速なのか、等々。それは自分がどこまで考えたのか見失うことにもつながります。しかし、式を書いておけば、使われている数字と計算で答えがすぐに何を表しているか判別がつきます。

 

式を書く2つめの理由は【これから自分が何の計算をするべきか】のメモになるからです。普段式を書かなくても、複合図形の求積ではそれなりに式を書くのではないでしょうか。それは何故でしょう。図形の求積は計算が複雑になりがちです。式を書かず筆算だけをしているとそれに集中し過ぎて、次は何を足して掛けるのかが分からなくなり、ケアレスミスが頻発するからです。だからこそ、他の問題でも式を書きましょう。先ず式を立てておくことでその後の計算に集中する準備をするのです。そうすれば思う存分、式変形や筆算をすることができます。答えを出してから式を書くのが良くないのはこれに沿わないからです。式を書いて計算、また式を書いて計算、これを繰り返して問題を解くのです。

 

以上、今回は問題を解く上での式の使い方を2つ見ていきました。まとめると、【式は思考を整理し効率よく解くために書く】のだと言えそうです。最初は手間かもしれませんが、急がば回れ。式を書くことこそ正解への近道になるのです。