こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今回はブラックホールについてお話ししようと思います。

 

ブラックホールは今から100年ぐらい前にあの天才アインシュタインが考えた理論によって科学者が予測したもので、実際にどこにあるかはわかっていませんでした。それがこの20年ぐらいのあいだに場所が特定されたり、写真が公開されたり研究が大きく前進しました。

ブラックホールは密度が非常に大きく(大きさは点ぐらいだがべらぼうに重い)、重力が非常に強く、その近くでは空間がゆがみ、さらには時間の進む速さも変わります。この時間の進む速さがちがうことは何もブラックホールの近くでなくても質量のある物体の近辺でも起きます。100年前は測定する機械がありませんでしたが、現在では測定が可能になりました。例えば我々が住んでいる地表と人工衛星が飛んでいる高い場所では高いところの方が時間の進みが早いのです(といってもごくわずかで、1年で0.016秒ほどですが)。ですから人工衛星はあらかじめこのぶん時計を遅らせてあります。

 

2011年に天の川銀河の中心部にブラックホールがあることが特定されました。そして2019年に世界6か所で同時に行われた記者会見でブラックホールの姿が初めて公開されました。といってもブラックホール自体は真っ暗なので見ることはできませんが、ブラックホールに吸いこまれるガスがとても高温で、そのときにX線などのエネルギーを出すのでそのX線をとらえてまわりのガスを見えるようにしたものです。つまり真ん中の黒いところがブラックホールということです(「ブラックホール 画像」で検索!)。このX線をとらえるのに世界の8つの巨大望遠鏡をつないで地球サイズの望遠鏡を作りました。視力は何と300万だそうです。月においた野球のボールが地球からくっきり見える視力です。

 

アインシュタインの考えた理論から多くの科学者がブラックホールの存在を予言しましたが、アインシュタイン自身はブラックホールは存在しないと考えていたようです。なんともおかしな話ですね。