こんにちは!個別グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今日は【詩】についてです。文章が短いのに内容がよくわからない、そんな声をよく耳にします。詩を読み取る上で大事なことは、おもに二つ。どんな技法を使っているのか、また、作者の感動をしっかりと読み取れているのかどうか、です。

【やせ蛙(かえる) 負けるな一茶 これにあり】

江戸時代の有名な俳句を例にあげましょう。自分を茶の【あわ】のような、さすらいの身であるからと【一茶】と名乗ったという小林一茶。愛に恵まれない幼少期、またその後も病に伏しがちであった作者の境遇とあわせてこの俳句を味わってみると、【弱きものへの応援歌】は自分へ向けられたものだと読み取ることができますね。

詩の中に出てくる情景は作者のフィルターを通して見えたものであり、作者の琴線に触れたものなのです。色、香り、音、触覚、味覚…五感のすべてで自分の感情や思いを伝えているのですから、読む方も、しっかりと受け止めなくてはなりません。たとえば、河原の石ころは、大勢の中の自分かもしれませんし、双葉の色は新しいものにチャレンジする自分自身かもしれません。比喩(ひゆ)に注意して読解してください。

詩は作者の心情描写そのものです。自分以外のだれかを理解することはかんたんではありません。しかし、理解しようとすることは、とても大事なことです。詩を通して、自分の共感力や言語力を磨いていって欲しいと思います。目指せ! 詩マスター!