こんにちは。個別指導グノリンクの「リンクペディア 3分コラム」を読んでくれてありがとうございます。

グノリンクには東京大学を目指す生徒が多く通塾しています。
今後は、東京大学合格に向けて、私たちの経験をもとに色々な角度からアドバイスできればと思います。

今回は、東京大学にはどのような受験生が合格するのか、について入試から考察してみます。

東京大学の前期入試について少し詳しくみてみましょう。この記事の執筆時点では、文系の場合、個別試験の配点は数学80点・英語120点・国語120点・地歴120点の合計440点です。理系の場合には、数学120点、英語120点、国語80点、地歴120点の合計440点になります。これにセンター試験の点数が110点に圧縮されたものが合計されて、総合550点満点のうち何点をとったかで合否が決定します。

ここでポイントなのは、合計のみが合否に関わるということです。極端なことを言えば、文系の受験生が、数学80点・英語100点・国語100点・地歴10点という点数をとった場合でも受かります(ちなみに数学満点をとって東大に合格する文系の受験生はある程度存在します)。ということは、それぞれの科目でどのくらいの点数をとって合計を合格点に持っていくかはこちらの意向次第で決めて良いということになります。例えば、グノリンクの理系の生徒の中には、化学がとても苦手だから物理で満点近くを取ることでその化学の穴を埋めるという方針で合格した生徒もいますし、地歴の暗記が苦手だから英数国の3科目でできるだけ点数を取ることを方針とした文系の生徒もいます。従って各科目で取るべき点数を決めたら、どうすれば各科目で狙った点数が取れるようになるのかを考えていけば良いわけです。

このようにして突破することができる入試を作っている東大はどのような学生が欲しいのでしょうか。グノリンクとしての答えは、自分の目標を意識しつつ、自分がしなけれなならないことの全体をみながら、その目標を達成するために計画的に学習を進めることができる学生、です。これには、自分がするべきことの優先順位を明確にして、自分の勉強の効果を高めていくことが求められます。限られた時間と労力を計画的に効率的に使うことが求められるのです。言い換えれば、目標から逆算していますべきことを明確にし、それを実直に行うことが求められます。

もちろん、これとは異なる方法で東大入試を突破する人もいるでしょう。私の知り合いには自分がなぜ東大に受かったのかわからないという話をする人もいます。しかし、私は数年前まで東大の新入生と定期的に交流する機会があったのですが、彼らの多くは上にあげた思考を如実に持っている学生でした。大学の課題、サークルの仕事、アルバイトなどについて、何をどの順番ですべきなのかを考え、それぞれの中で優先順位を設けて、どのタスクにどれくらいの時間をかけるのかを決める。そのような形で日々を過ごしている人が多かったです。

一方で、このような生き方では、計画できないようなすごい結果が出づらいというデメリットもあります。ある教授は、東大生について「みな手堅いが、やらかす人がいない」といっていました。また、ある東大生は、このような東大生の傾向にうんざりし、「東大はもっと面白いところだと思った」とこぼしていました。このようなコメントが出ることも、上に挙げた東大生に広く共通する特徴の証拠と考えられるでしょう。