こんにちは。個別指導グノリンクの 『リンクペディア 3分コラム』を読んでくれてありがとうございます。

この記事では英文解釈に関して生徒と講師の間で行われるやりとりをご紹介します。グノリンクの実際の授業で行われたものを念頭に創作した事例です。最後にグノリンク の授業方法について簡潔にまとめます。

生徒からの質問

文法の問題集で、She talked about a film whose title I don’t remember. という英文が出てきた。
この文がなんか気持ち悪い。

グノリンク の授業紹介

この訴えを受けて、講師は生徒と以下のようなやりとりをします。

講師 気持ち悪いですか、これ。いや、文法的には正しい文なんですけど。
生徒 でも気持ち悪いです。
講師 うーん。困ったな。whose が気持ち悪いのかな。
生徒 うーん、多分そんな気がします。
講師 そうか。じゃあ、こういう文はどう?
    (She talked about a film whose director is an Italian. と書く)
生徒 「彼女は監督がイタリア人の映画について話した」
講師 これは気持ち悪い?
生徒 いや、そんなに…
講師 はぁー、なるほど。じゃあこの英文はどうですか。気持ち悪い?
    (She talked about a film which I had never seen. と書く)
生徒 これは気持ち悪くないです。
講師 うん。ということは、「whose 〇〇」が目的語になっているときが気持ち悪いのかな。
生徒 ん、どういうことですか。
講師 最初に私が書いた文では、is の主語は何ですか。
生徒 whose director
講師 そうですね。この文では「whose 〇〇」が主語として働いている。
    では、私が二番目に書いた文では、which は何格でしょうか。
生徒 目的格です。
講師 そうそう。なぜそう判断した?
生徒 え、seen の目的語がないから。
講師 うん。できてますね。
    それと同じように考えれば、質問をしてくれた文で、whose title は目的語になっていると判断できませんか。
    なぜならば、remember に目的語がないから。
生徒 なるほど。
講師 たぶん、このパターンで「whose 〇〇」が使われるのが気持ち悪かったんじゃないかな。
生徒 確かに。
講師 で、まだ気持ち悪い?
生徒 うーんと、頭では理解できたんですけど、まだちょっと気持ち悪いです。
講師 じゃあ、例文をいくつか考えるから、それを通じて慣れていきましょうか。
生徒 はい。

ポイントのまとめ

●「whose 〇〇」は関係詞節のなかで、主語として働く時と目的語として働く時がある。「whose 〇〇」が出てきたら、どちらとして使われているのかを見極めた上で訳す必要がある。

グノリンク の授業の特徴

以上のグノリンクの授業の流れをまとめてみます。

1. 生徒の訴えを聞いて、何がわかっていないのかを明確にする。
2. 生徒がすでに持っている理解や知識について確認する。
3. それを基盤として、新しい内容を教える。

今回の例は、自分が何をわかっていないのかを生徒が明確には伝えることができない例でした。このような場合にも個別指導では、対話を通じて生徒が何をわかっているのか、そして何をわかっていないのかをはっきりさせることができます。