こんにちは。リンクぺディアの3分コラムを読んでくださってありがとうございます。
今回は「北里大学医学部 数学」の対策についてです。
最近の出題傾向について
全部で3題、制限時間は80分、配点は150点という構成です。
第1問が小問集合で客観式、第2・3問が記述式という解答形式となっています。また、全体の量、難易度は私立の医学部としては標準です。
数Ⅲを中心とした出題が多く、微積、複素数平面、確率、数列などが頻出です。
特に現役生は対策が手薄になりがちな二次曲線が、2015と2018に大問として出題があり、差がつきやすいです。
対策について
北里大学は、小問集合の問題が大問3題中の1問を占めています。
そこで、過去問を解き、小問集合をどれだけ正解できるかを確認しましょう。もし落としてしまうのであれば、その分野の基本から標準の問題を定着するまで解き直すという学習が必要になります。
また、ここで発生するミスの原因についての考察も必要です。たとえ原因が単純な計算ミスであっても、なぜそのミスを起こしたかを考えてください。四則演算ミスなのか、その分野の演習量の不足なのか、字が汚かったから読み違えたのか…etc 人によって、原因は変わります。特に、北里大学の問題は、微積分のウェイトが大きく、微積の計算を確実にし、小問集合の取りこぼしなくせば、合格点までかなり近づけます。
次に、頻出分野の確率、複素数平面、数列の標準典型問題を解けるようにし、他大の過去問演習をこなせば、数学に関しては合格点を超えることができるようになります。
ここでは、最近の出題傾向で述べた、差がつきやすい二次曲線の具体的な対策を紹介します。
二次曲線の出題には大きく分けて2種類あります。
1つは2018の第2問のように代数的に処理をしていくものです。この種類の問題は、図や二次曲線の性質を用いることなく、共有点を連立方程式の解と捉えて、条件にあった式変形を行えば良いです。他分野で鍛えた代数的な解き方と本質的に変わりはないので、対策はしやすいです。
2つ目は2015の第2問のように楕円の定義を用いるものです。多くの受験生は、楕円、双曲線、放物線の定義を抑えておらず、一時的な公式暗記のみで乗り切ろうとします。簡単な問題であれば、試験前に公式を暗記すれば対処可能ですが、この問題では通用しません。「焦点からの距離の和が等しいものが楕円」が楕円の定義です。この問題では、この定義からうまく立式することで答えにたどり着くことができます。
このような問題を解けるようにするには、定義から楕円の方程式を導けるように訓練しておく必要があります。