こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

 

みなさんは、ガムテープが光ることをご存知でしょうか?

ガムテープを真っ暗なところではがすと、はがれる瞬間に小さな青白い光がチラチラと光って見えます。これを摩擦発光(または摩擦ルミネッセンス)と言います。

摩擦発光は他にも砂糖を固めて結晶にした「氷砂糖」を砕くときにも見られます。ペンチで挟んだ氷砂糖に透明な袋をかぶせて破片が飛び散らないようにしてから力を入れて砕くと、その瞬間にこれも青白い光が少しだけ見えます。

この発光は「瞬間」で「弱い」光なので観察が難しいのですが、必要なのは暗い部屋とガムテープだけという実験なので試してみてはどうでしょうか。(石英や水晶を砕くときも光るようですがやや高価なので入手できたら実験してみてもいいかもしれません)

 

ただ、暗い部屋を用意するのが意外と大変で、窓のない部屋でもドアの隙間から光が入ってきてしまうので、光が見えるところをすべてアルミホイルで貼り付けて完全に光の入らない部屋を作ります。この真っ暗な部屋にいると暗順応(あんじゅんのう)と言って目が小さな光にとても敏感になります。(夜中に目が覚めて目覚まし時計などの明かりをつけるととてもまぶしく感じることと同じです)

暗順応はよく見えるようになるまで30分程度かかるのですが、5分程度で1段階目の暗順応に対応できるようです。その上でガムテープの接着面同士を張り合わせ、勢いをつけてはがすと、小さな青白い光が見えるはずです。(ニトムズと3M製の布テープがよく光るらしいです)

 

さらにこの暗室を用意できると、別の原理の光ですがセーターを脱ぐときにパチパチと音を立てる「静電気」の放電も見られると思います。この放電は薄暗い部屋でも見えるほどなので、摩擦発光のあとならとても見やすいかもしれません。

ろうそくの炎や電球、蛍光灯、LEDの他にも光を発する不思議な現象があるのですね。