こんにちは。個別指導グノリンクの 『リンクペディア 3分コラム』を読んでくれてありがとうございます。
この記事ではグノリンク の英語授業で見えてきた英語に関する間違いをご紹介します。同時にグノリンク の授業の様子を例示しつつ、最後にはグノリンク の授業の特徴についても簡単にご説明します。
問題
問題:以下の英文を訳しなさい。なお、finishは「完成させる」と訳すこと。 I think you will be able to finish the windmill without me. George Orwell, Animal Farm ある中学生の答案: 私はあなたのことを思う。あなたは私なしで風車を完成させることができるだろう。 |
グノリンク の授業紹介
講師とこの生徒は以下のようなやりとりをします。(このやりとりは、実際にグノリンク で行われている授業を念頭において創作されたものです)
講師: (答案を見た後で)もしかして、thinkの後、you と will の間で区切って考えた? |
生徒: はい。 |
講師: ということは、I think you.という文とYou will be able to finish the windmillという文があると考えたってことですよね。ここにピリオドがあれば、そう考えていい。でもこの英文では、you と will の間にピリオドがないから、ここで区切って考えてはいけない。 |
生徒: うん、なるほど。 |
講師: それに、この考えだと、youに二つの役割があることになってしまう。thinkの目的語としての役割と、willの主語としての役割と。これもまずい。 |
生徒: ふーん。じゃあ、どう考えればいいんですか。 |
講師: うん、ポイントはyou will be able to finish the windmill without meという文を一つのまとまりとして見ることだね。 |
生徒: え、でも、その場合どういう…? |
講師: 一つのまとまりとして見るために、この文を四角で囲みます。 すると、I think ⬜︎.となる。こうなれば、⬜︎が目的語だとわかりやすく見えてくるんじゃないかな。 |
生徒: ああ、そういうことか。ていうか、これ普通に前に習ったことありますね。 |
講師: うん。前はこういう英文は普通に読めてたよね。一応確認しておくと、こう考えると、youには主語の役割しかなくなるので、問題なし。ピリオドがないところで区切っちゃっているという問題もなくなる。 |
生徒: うん。 |
講師: じゃあ、訳はどうなりますか。 |
生徒: 「私は、あなたが私なしでも風車を完成させることができると思います」 |
講師: うん、オッケ。 |
ポイントのまとめ
- 一つの名詞に、S, O, Cの中から二つ以上の役割があると考えてはいけない。
- 「〜と考える」「〜と信じる」のように、「〜と」と言える動詞、例えば think やbelieveは文を目的語にすることができる。その際に、目的語である文を一つのまとまりとして見ることが重要。
グノリンク の授業の特徴
上の授業で行われていたことをまとめますと
- 生徒の目から英語がどのように見えているのか、の確認
- それがなぜ間違っているのか、の指摘
- 正しい見方の紹介と、それがなぜ正しいのかの確認
という3つの段階を経たものとして考えられます。生徒の誤った見方が正しい見方に変化するためには、この3つのステップを踏む必要があります。