こんにちは!個別グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今日は、物語文の【前書き】についてです。

文字離れが叫ばれて久しいですが、反比例するように受験国語の文章は年々、長文化しています。しかも、小説の一部分を切り取っているので、全体像が見えない中、問題に取り組むことになります。

読解で大事なことは【あらすじ】を言えるかどうかです。試験問題や教材は小説のある部分に過ぎません。問題を解く側としては、題名をヒントにしたり、ていねいに文章を読むことしかできないのです。

では、限られた時間と文章から有益な情報を得るにはどうしたらよいのでしょうか。

 

実は、読解という宝箱を開けるカギは【前書き】に隠されていることが多いのです。文章の最初が肝心です。登場人物たちの関係や主人公の置かれている状況や立場、きっかけとなった出来事など、これから読む上で頭に入れて欲しい要素がここに提示されているのです。算数の【条件】のようなものとも言えるでしょう。

たとえば、問題文に「整数をすべて答えなさい」や「小さい順に5つ答えなさい」とある場合、いくら計算が正しくても答え方が間違っているならバツになりますよね。条件をないがしろにしては正しく答えを導きだすことができません。物語における【前書き】は必要条件、必要情報なのです。

主人公の心情を理解する上で、問題作成者と問題を解く側との共有財産です。雑に読み飛ばしたり、急いで読み進めても精読にはなりません。ゆめゆめ見逃すことのないように!