こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。 小学生に送る国語の文章の読み方のアドバイスです。 

今回は、物語文がいつもより読みにくい!という場合の対処法を考えてみましょう。

1.時代背景をつかむ。
 物語の内容がいつの時代を舞台にしているのか、読み取りましょう。 和歌を詠んだり蹴鞠を楽しんだり、十二単で優雅な生活、となると平安時代のお話ですね。皆さんも 竹取物語(かぐや姫)なら読んだことがあるでしょう。お侍さんが出てきたら、少なくとも明治より も前の時代。人間は生まれながらにして皆平等……ではない時代です。戦争中や戦後の人々の苦しい生活や追い詰められた状況も豊かな現在の常識が通用しないこともわかりますね。 

2.聞きなれない言い回しにとらわれすぎない。
 夏目漱石の「吾輩は猫である」という話の中でこのような一節が出てきます。 

「俳句をやってほととぎすへ投書をしたり、新体詩を明星へ出したり、間違いだらけの英文をかいた り、時によると弓に凝こったり、謡うたいを習ったり、またあるときはヴァイオリンなどをブーブー鳴らしたりするが、気の毒な事には、どれもこれも物になっておらん。」

 ゆっくりならなんとなく読める内容でも、小学生の皆さんには、なぜここでほととぎすや明星(本当は雑誌のタイトル)なんて名前が出てくるのかわからないかもしれません。謡うたいもピンとこないかもしれませんね。 でもここでそれが正確にわかる必要はないのです。いろんなことに手を出してみたけどどれも上手にならなかったんだな、と読み取れれば十分。こだわりすぎて時間切れなんてことにならないようにあくまで本筋を掴むことに集中しましょう。 

なにより大事なことはやはり慣れるということです。読まず嫌いせずに少し古い時代を舞台にしたお話も手に取ってみてくださいね。

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