こんにちは!個別グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今日は【言いかえ表現】についてです。

「この本、貸して」「こちらの本をお貸し願えないでしょうか」

本自体は変化していませんね。違っているのは、本の所有者が借りる人と同等の立場かそうではないかです。物語文では、このようなセリフのやりとりから人間関係や心情など多くの情報を読み取っていくことが大事になります。

親友とケンカした際に相手から本を借りなければならない…そんな時の会話は、

「本、貸して」が「本、借りてもいいですか」

になることもありますね。相手への親しみが薄れて、あえて距離を置いた言い回しになっています。続く文章も、

「彼にいつもの笑顔はなかった」「知らない人に話しかけるような冷たい声だった」

などとなるわけです。

【言いかえ表現】は、より詳しく説明したり、読む人にわかりやすくなるような例をあげたりするテクニックです。では、実際にやってみましょう。

「赤くてつぶつぶがある甘いくだもの」「ショートケーキの上に乗っている」

示すものは…、そうイチゴですね。これは簡単! では少し複雑にしてみましょう。

「みんなが好むあの小さな赤いもの。わたしはどうしても食べる気にならない。あのつぶつぶがイヤでたまらない。フォークで、最初の皿に落としてからケーキを食べるのだ。」

同じイチゴを表す文章でも大きく印象が異なりますね。

【言い換え表現】は文章読解だけでなく、実際に文章を書いていく上でも効果的な表現です。ぜひ、日頃から会話や作文の中に取り入れて慣れて欲しいですね。