こんにちは。個別指導グノリンクの 『リンクペディア 3分コラム』を読んでくれてありがとうございます。
本を読むよう大人から言われることが中学生・高校生の皆さんには多いと思います。
しかし、グノリンクの生徒からの反応として多いのは「何を読んだら良いのかわからない」という言葉。
ということで、中学生・高校生の皆さんにおすすめの本を紹介していきたいと思います。
その1:『反論の技術ーその意義と訓練方法』(香西秀信著 明治図書)
例えば、ある人があなたにこんな主張をしてきたとしましょう。
「英語の先生は、英語は毎日勉強しないとできるようにならない、と言った。古文や漢文も、語学であるという点では英語と同じである。したがって、英語に関して先生が言ったことが正しいとすると、古文や漢文も毎日勉強をしなければ成績は上がらないことになる」
この主張は、ちょっと説得力があるようにも感じられますが、一方で怪しい匂いもぷんぷんしますね。では、このような主張にどうやって反論すれば良いのでしょうか。
有効な反論の仕方は相手の主張がどのような形式であるかによって異なります。したがって、相手の主張がどのような形式で行われているのかを確かめ、それに応じて反論を考えなくてはいけません。
今回ご紹介する本『反論の技術』では、その訓練ができます。
例がたくさん出てくるため、自分で反論を考える楽しみも味わえますし、著者が模範として展開する反論を読んで、そのような視点があったかと驚く体験もできるでしょう。そして、反論を考えていく中で、今まで考えたことがなかったような問題に関して自分の考えが出来上がっていくのを感じられると思います。
記事の冒頭で挙げたタイプの主張に対する有効な反論方法はこの本ではしっかり紹介されています。ただし、主張と反論の形式についてその全てが網羅されているわけではありません。その点には注意が必要ですが、この分野の第一歩としては本の長さも内容のやさしさも適していると思われます。
昨今、思考力や表現力が入試でも重視される傾向がありますので、それを鍛える一助としてこちらの本をおすすめします。