こんにちは。個別指導グノリンクの 『リンクペディア 3分コラム』を読んでくれてありがとうございます。

この記事では英文解釈に関して生徒と講師の間で行われるやりとりをご紹介します。グノリンクの実際の授業で行われたものを念頭に創作した事例です。最後にグノリンク の授業方法について簡潔にまとめます。

対話の状況

生徒に、英語長文の音読を毎日行うように指示をしてから2週間ほど経った。講師は毎日音読が実施できているかどうかを確かめようとしている。

グノリンク の授業紹介

この状況を受けて、講師は生徒と以下のようなやりとりをします。

講師 2週間前の授業で音読を毎日するように、という指示を出しましたが、結局できていますか。
生徒 うーん、さぼりがち…毎日はできていないです。
講師 うん。毎日じゃないというのは、具体的にいうとどれくらい?二日に一回とか。
生徒 まあ、そんな感じですね。
講師 そうか。じゃあ、サボらないためにはどうすればいいか考えないといけないですね。
生徒 そうですね。
講師 新しい習慣を身に着ける際のコツの一つとして、既に習慣になっていることにくっつけるっていう技があるんですよ。
生徒 なんですかそれ。
講師 くっつけるっていうのは、要するに、それと同時、もしくは、その後にやるってこと。例えば、歯磨きの習慣に英単語の暗記をする習慣をくっつけるっていうのは、歯を磨きがなら単語の暗記をする、とか。そんな感じですね。
生徒 ああ、なるほど。うーん。
講師 何か既に毎日やっていることで、良さそうなのありませんか。
生徒 いや、最初電車の中で音読しようかなと思ったんですよ。もちろん小さい声で。
講師 いいじゃないですか。時々みかけるよね。電車で音読している人。
生徒 でも、この長文問題集をいちいち鞄から出すのが面倒臭い…
講師 あー、なるほど。それでいうとね、これ他の生徒から教えてもらったんですけど、問題集を引き裂いちゃうっていう技もあるみたいですよ。その生徒は、暗記用の単語帳を試験範囲の分だけ引き裂いて持ち歩いているらしい。それだと折りたたんだり丸めたりしてポケットに入れられる。
生徒 えー、そんなやり方あるんですか。
講師 うん。実はこの方法を実施している生徒は私の担当生徒だけでも複数いる。
生徒 うーん、いや、ちょっとそれは気が引けますね。
講師 そっか。スマートフォンはいつも学校に持っていっているんですか。
生徒 あ、いや、それだと画面小さくて読みづらいと思うんで、あのー、コピーします。
講師 ああ、それでいいじゃない。じゃあ、その方法でしばらく行ってみましょう。またしばらくしたら、状況をお聞きします。

ポイントのまとめ

● 勉強をする際に生じるいろいろな「面倒臭い」に対しては、実は既に解決法が存在している場合がある。同級生や講師、先輩から話を聞いてみると解決するかもしれない。もちろん、ネットで調べてみてもよい。

グノリンク の授業の特徴

以上のグノリンクの授業の流れをまとめてみます。

1. 生徒の勉強を理想的にするために、考えるべきことを生徒に提示する。今回で言えば、「サボらないためにはどうすればいいのか」「音読という習慣を付随させるのに良い習慣はないか」という二つの問いを生徒になげかけている。

2. その問題について生徒が考える解決策やそれにまつわる問題を聞き出す。

3. 講師がそれについて評価・アドバイスをする。

本来であれば、なぜ音読をできなかったのかを聴取すべきです。しかし、特に勉強の習慣化という問題に関しては、原因を追求すると「生徒が怠け者だからだ」という、建設的でない結論に到ることが予想できます(上の対話でも、その結論に到達する可能性があったことがわかると思います)。これでは問題が解決しにくいため、このような場合には「なぜ問題は生じたのか」を考える代わりに「どうすれば問題を解決できるか」を考えることが多くなっています。