こんにちは。個別指導グノリンクの「リンクペディア 3分コラム」を読んでくれてありがとうございます。
東京大学の過去問についてワンポイントアドバイスをしていきます。
今回は英文法問題に関するアドバイスです。
早速ですが、以下の英文をご覧ください。
He still says he has nothing to do with the accident which we hold him responsible.
この英文をみて、何も違和感を覚えなかった人は、英文の読み方がよくないかもしれません
数々の生徒を見ていると、彼らは文法的な基準をあいまいにしたままで英文を読んでしまう生徒と文法の基準に英文を当てはめながら読むことができる生徒とにわかれることがわかってきます。
上の英文は、前者のような生徒であれば、違和感なく「彼はまだ、私たちが彼に責任があると考える事故には関係がないと言っている」と訳せてしまうでしょう。
関係代名詞が出てきたら、その後ろの意味を前にある名詞に修飾させればよいと考えているからです。
他方で、文法的な枠組みを英文に当てはめながら読める生徒はこう考えるでしょう。
「whichの後がweだから、この関係代名詞は十中八九目的格だ⇨ということは後続の英文中に目的語が欠けている箇所があるはず⇨しかし、どこにもそのような箇所がない⇨この英文は文法的におかしい」
東大の英文法問題は、後者のような読み方ができていないと解くのが難しくなります。
要するに、ただ英文の意味がわかればよいというスタンスで読解に臨むのではなく、英文法という規範と照らし合わせて英文を評価しながら読む能力が必要になります
最初は、上のかぎかっこの中身のように、意識的に文法と英文を照らし合わせながら読む必要があるでしょう。
しかし面白いもので、繰り返しこの意識的な読み方を実施するうちに勝手に頭が文法に従って動くようになります
このような状態を、すなわち、文法的な処理をほぼ無意識に行いつつ、英文の意味を理解しながら、英文を読めるようになる段階を目指して読解練習にはげみましょう