こんにちは。『リンクペディア 3分間コラム』をお読みいただきありがとうございます。

前回は各レベルに応じて全体的な学習の方法についての記事でした。今回は数学それぞれの単元についての記事となります。4月からの学校の授業内容などによって、どの単元を固めるべきか優先順位が違いますので、それらを意識してみると良いでしょう。

数学の分野には、他の分野の理解にあまり影響を与えないような独立性の高い分野と他の分野の理解に大きく影響を与える独立性の低い分野があります。一般にはまず独立性の低い分野を対策する方が今後の数学の勉強がスムーズに進むでしょう。

一般に独立性の低い分野:数と式 (数学I)、二次関数・二次方程式・二次不等式(数学I)、式と証明(数学II)、複素数と方程式(数学II)、座標と方程式(数学II)、三角比・三角関数(数学I・数学II)、指数対数(数学II)、微分積分(数学II)、数列(数学B)

上記の分野はそれぞれ内容が他の分野の理解に大きく影響を与えるので、この分野が苦手な場合はなかなか他の分野の勉強もスムーズにいきません。特に4月から数学IIIの内容に入る生徒は、上記分野を徹底的に学習し基礎力を養っておかないと数学IIIで非常に苦労するでしょう。なお、数学IIIを学習しない生徒にとって数列(数学B) はどちらかといえば独立性の高い分野に分類されてくるので後に回しても良いでしょう。

一般に独立性の高い分野:データの分析(数学I)、場合の数・確率(数学A)、整数(数学A)、平面空間ベクトル(数学B)、数学IIIを学習しない場合は数列(数学B)

上記の分野はそれぞれ内容が独立している割合が多く、他の分野の理解にそれほど影響を与えません(もちろん問題レベルが上がってくればそれぞれの関係性も強くなり、完全に独立とはいえません)。ですので、この4月までの間に焦って勉強をしなくともあまり問題はありません。逆に独立性の低い分野で問題がない場合は、上記の独立性の高い分野をいくらか絞って学習してしまうことも良いでしょう。

これら分野を自分がどの程度理解できているかの判断は、前回記事のようにセンター試験の問題をまずは解いてみることから始めましょう。一般に独立性の低い分野については前回記事の『標準:教科書レベルの問題はほぼマスターしている(センター・共通テストの問題で得点率75 ~ 95%)』まで高められるようにすることがベストです。

前回記事と合わせて、自分が今何をすべきかを把握し、休校期間を有意義に過ごしましょう。