こんにちは!個別指導グノリンクの『リンクペディア小学生コラム』を読んでくれてありがとう。
サピックスの学校別サピックスオープンや四谷大塚の学校別判定テストが軒並み11月に終わり、学校名がついたおそらく最後のテストとなったのが12月20日に行われたグノーブルの診断テストです。
以前サピックスオープン開成を取り上げましたので、今回はグノーブルの麻布診断模試を振り返ってみましょう。
「海とジイ」という物語文の一部が出題されています。
主人公の優生、曾祖父の清次、父の毅、母の千佳、それぞれの心情が比較的理解しやすいので、教材として目にしたことがある人もいるかもしれません。
学校のトイレでいじめを受けたことからトイレに行かれなくなったため、おもらしをして引き籠もっていた優生が、曽祖父との邂逅を通じて強い心を手に入れたいと願い、自分が死んだら魂は優生の側に行くから一人で学校に行こうという病床の曽祖父との最後の約束を守ろうと必死で奮い立つという話です。
開成同様ほぼ記述で、しかも問題数がとても多いので、しっかり一度で話の流れを掴むことが必須で、言葉を選びあぐねる時間はほぼありません。
今回のテストの
「湿気を孕んだ潮風」が暗示している人生についての考え方を説明しなさい
という最後の問題は何を手がかりに取り掛かることができるでしょうか。
「目を閉じれば、湿気を孕んだ潮風が子供部屋に流れ込んでいた。」という最後の一行を読んで、(あれ?湿気を孕んだっていう表現、前にでてきたぞ)と思った人は、そのシーンが、清次が優生の失くした勇気を取り戻すために大天狗神社へ登るシーンであったことを鑑みて、
「世代(清次→毅→優生)を越えて繋がり共有する記憶や体験から困難を乗り越える力を得られるということ。」
とまとめられるかもしれません。
そんな取っ掛かりには全く気づかなかった場合は、この話を通してあなたが何を感じたか、人生ってどんなものだと考えたかを掘り下げてみましょう。
父を亡くした毅の決意、曽孫を心から勇気づけようとする清次の願い、それに応えようとする優生の成長を読み取ることができたら、心揺さぶられるものがあるはずです。
本番まであと少し、6年生のみなさんも負けずに成長していきましょう。

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