こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

 

セミの話をしましょう。

 

日本では毎年夏になるとうるさいくらいに鳴く「セミ」ですが土の中に6~7年ほど幼虫として生きてきて地上に出てきて成虫となり1週間から1ヶ月ほど生きるそうです。

 

うるさいほどの蝉時雨を聞くのもいいのですが、今年のアメリカではセミが大発生すると言う予測があります。

一部の予測では一兆匹(一億の一万倍!!)も発生するとも言われています。

 

羽化までの年の数が素数であるセミを「素数ゼミ」と呼ばれます。今年2024年は13年ゼミと17年ゼミが同時に羽化する221年に1回の珍しい年です。

(厳密には13年と17年の周期のいくつかの集団があります)

ただ実際は発生する場所が同じ地域ではないので観測時に同時に13年ゼミと17年ゼミが見られるわけではないようです。(ごく一部では重複しているらしい)

 

ではなぜ素数周期で羽化するのでしょうか?

素数でなく約数を持つ年数だとどうなるでしょう

例えば12年ごとに羽化するセミがいたとすると、2の倍数、3の倍数、4の倍数、6の倍数で羽化するセミと同じ年になることがわかります。

同様に3年ごとや4年ごとに発生する寄生虫などがいる場合にも感染する可能性が高まるため3や4を約数に持たない素数の年が生存のために適していると考えられます。

素数周期同士の集団だとその危険性を小さくできますし、同時に羽化すると数が多いためオスがメスを見つけやすくなり生存可能性が高くなり、また鳥などの捕食者に対しても数を減らされる割合を下げることができます。

 

生物の生き残る戦略の中にも算数(数学)が関連しているというのも面白いものですね。