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今回は前回の地震についての続きをお話ししたいと思います。

前回も少し触れましたが地震の名前と被害の名前を勘違いしてる人が多いのではないかと思います。地震名は気象庁が地震発生場所をわかりやすくするためにつけます。

震災名は政府が閣議で決めています。やはり我々には災害の様子がテレビなどで伝えられるとその印象が強く残るので震災名の方が記憶に残りやすいのでしょうか。

2011年3月11日の地震名は『東北地方太平洋沖地震』で震災名は『東日本大震災』といい、1995年1月17日の地震名は『兵庫県南部地震』で震災名は『阪神淡路大震災』、1923年9月1日の地震は『関東大地震(または関東地震)』で震災名は『関東大震災』といいます。やはりどれも震災名の方が記憶に残っている人が多いのではないでしょうか。

災害というと真っ先に津波が出てくると思いますがどのように津波は起きるのでしょう。
津波は震源が海底の場合に起きます。海底のさらに下で地震が発生すると断層の運動によって海底が盛り上がったり落ち込んだりしてそのとき海面が大きく動き、大きな波となってあちらこちらに広がります。これが津波です。

 

プレートなどがハネ上がって起きた津波のとき、そのハネ上がり方によっては陸地に到達する際に急に潮が引いて、そのあとに津波が押し寄せる場合があります。
2004年のスマトラ沖地震が原因で起きた津波のときこの現象が起きました。
タイのある島で昼の10時ごろ潮が引き始め、夕方にかなり遠くの方まで大きく潮が引き、その遠くの方に白い泡のかたまりがゆっくり近づいてくるのが見えたそうです。
そこで異変に気付き、人々は高台のほうに逃げたとのこと。少しでも逃げるのが遅れたら命を落としていた人がたくさんいたそうです。

 

津波の速さは沖合ではジェット機ぐらいのスピード(時速800㎞ぐらい)で、陸に近づくほど遅くなり水深1mぐらいで時速34㎞ほどになります。
一瞬このくらいの速さなら逃げ切れるのではと思った人がいるかもしれませんが、秒速に直すと10mぐらいの速さで、オリンピック選手並みのスピードです。
とても逃げ切れるものではありません。

そして、津波は陸地に近づくにつれて速度が落ちるので、後ろの波が前の波に追いついて高くなります。
特にリアス海岸のようなところでは、津波の底面積がどんどん狭くなるので津波の高さはみるみる高くなります。

また、津波の高さが低いからと言って軽く見てはいけません。
たとえ30㎝の高さの津波でもその30㎝がずーっと奥まで続いているのでとても大きな力を持っています。
お相撲さんが腹ばいで何万人と押し寄せるイメージです。
ですから立っていられず流されておぼれることもあります。

 

津波は日本で起きた地震によるものではなくても警戒が必要です。
1960年5月、日本からみると地球の裏側にあるチリで起きたマグニチュード9.5の地震で津波が発生しました。
この津波は時速750㎞で太平洋を進み、22時間後の午前3時ごろ日本の東北地方の太平洋側に到達しました。
津波の高さは三陸海岸で6mを越え大きな被害を受けました。
死者・行方不明者は142人にのぼり、三陸沿岸に被害が集中しました。
実はこの津波は日本に到達7時間前にハワイに到達していてアメリカ軍を通じて日本にも伝えられていたのですが、警報が出たのは津波が日本に達した後で、そこで生活する人々に伝えるのが間に合いませんでした。

今のように情報を伝達するもの(テレビやラジオ)も広まっていませんでしたし、ましてや緊急地震速報など全くなかったときです。

さらに津波は何回もやって来るので、最初の波(第一波)より、次に来る波(第二波)の方が高くなることもあります。

このように津波というのはとても恐ろしいものです。

ですから津波警報が出たら、または地震が発生したら決して海岸には見に行かずにとにかく海岸から遠い高台に避難することが大切です。

 

津波以外にも土砂崩れや火災、液状化現象などがあります。液状化現象とは地下にある水が地面から吹き出すことです。

地盤というのは砂粒どうしがくっついていて強さを維持しています。
それが地震の揺れによって地盤全体が変形し、砂粒の間にある水を押し出してしまう力がはたらいて砂粒どうしがくっつく力を弱めて泥水のような状態になります。
そしてその後この泥水の中の砂粒が沈んで地盤沈下を起こします。
そのとき、地上にある重いもの(建物など)は沈み、軽いもの(水道管やマンホールなど)は浮いてきます。
これが液状化現象です。
これによって普段使っている水道などが使えなくなり、大きな被害となります。

 

みなさん地震の話はいかがでしたか。
地震はとてもこわいものですが、日本で生活する以上避けられないものです。
日頃から地震が起きた時にどう行動するか考えておきましょう。
また、川や海に近いところに住んでいる人は区役所などの自治体が作成しているハザードマップなども確認しておきましょう。
備えあれば憂いなしです。

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