こんにちは!個別グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今日は【言葉の使い分け】についてです。

日本語には、似て非なるもの、がたくさん存在します。たとえば「折り紙つき」と「お墨(すみ)つき」。みなさんはこの二つの違いを説明することができますか?

 

「折り紙つき」は、平安末期より公文書や贈呈品の目録に用いられた鑑定書、保証書のような意味合いで、紙を横半分に折った文書のことです。品質だけでなく、人の能力が優れている場合にも使います。

「お墨つき」は、室町や江戸時代に将軍や大名など、権力のある人が臣下に与えた領地に、後から証拠として渡した保証のこと。文書に墨で署名や花押(かおう=署名を図案化した今でいうサイン。)が記されていたことに由来します。

ですから、「折り紙つき」は、「あの本のおもしろさは折り紙つきだ」と、友だちに対しても使えますし、目下の人から目上の人にも使うことができますが、「お墨つき」は必ず目上の人から目下の人がもらうという形になりますから、「 先生から、だいじょうぶとお墨つきをもらうことができた」となるわけです。

 

こうしてみると、本当に日本語は奥が深い言葉ですね。言葉は正しく覚え、正しく使うように肝に銘じてください。ちなみに「銘」という漢字には「金属や石に刻みつける」という意味があり、「命」ではありませんのでお間違いのないように。