こんにちは!個別指導グノリンクの『リンクペディア小学生コラム』を読んでくれてありがとう。
現6年生の皆さん、受験お疲れ様でした。いろんな結果が出たと思います。
嬉しいことばかりではなく、悔しいこともあったかもしれません。でも一生懸命頑張ってきたこと自体が絶対に皆さんのかけがえのないパワーになっているので、自分に自信を持ってくださいね。
さて、新6年生の皆さんは最後の1年のスタートです。サピックスの新学年組分けテスト、グノーブルの新年度実力テストを振り返ってみましょう。
どちらのテストでも漢字は書くだけでなく意味もわかったでしょうか。前兆、出鼻、去来、折半などは意味と使い方も調べておきましょう。
説明的文章のテーマはサピックスが「西洋と日本の雑草との関わり方の違い」、グノーブルが「カラスの賢さとは?」というものでした。
日本と欧米では、自然や環境、生活様式などいろいろなものとの関わり方がかなり対照的です。ざっくり言うと欧米は対象を対峙、征服するものと考え、古来、日本は対象を受け止め、寄り添うものとして捉えることが多いとされています。(ただし、現代の日本ではそのような精神が失われつつあることが問題視されている文章も多いです。)そのポイントを押さえられれば記述問題も書きやすいのではないでしょうか。
また一つの概念(ここでは『賢さ』)に対して私たちが抱いている先入観は時と場合によっては必ずしも常識ではない、という考え方もよく出てくるものです。あとは丁寧にいろんなカラスのそれぞれの状況で求められる賢さの違いを分けて読んでいけばいいわけです。
物語文はサピックスが「魔の水曜日」。父親のふともらした言葉を誤解してぎこちない関係になっていた父娘が、それに気付きわだかまりが消え、晴れやかな気持ちになれた話でした。グノーブルの方も家族の話でした。
こちらは主人公・光の父親は先妻と死別し、光の母親と再婚したという事情があり、光の母親も光もその先妻に対して後ろめたさを感じており、光は自分の存在そのものに不安を感じていました。でも祖母や先妻のお姉さん、両親の話を聞くことで「命が繋がれている」ことに気付き、生きていく不安を拭い去るのです。
こちらの方が登場人物の関係がやや読み取りにくく、光の心の不安を読み取るのはかなり難しかったかと思います。

作品は木皿泉『さざなみのよる』でしたが、木皿泉の作品は受験にも出題されたことがあるので、読んでみるのもいいですね。


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