こんにちは。個別指導グノリンクのリンクペディアを読んでくれてありがとう。今回は先週の倍数の見分け方の実践編です。では、早速いきましょう。

例題1 2014+( )という数は7の倍数であり、8で割ると2あまります。( )にあてはまる1以上の最も小さい整数はいくつですか。(2014年攻玉社中)

例題1解説:
2014+( )が7の倍数なので、2014÷7=287あまり5 より( )にあてはまる最も小さい整数は、7×288-2014=2 となります(先週説明した7の倍数の見分け方を使うともう少し簡単に2とわかります)。ここからは7ずつ増えていくので( )にあてはまる整数は小さい順に2、9、16、23、30、37、44、51…となります。
また、2014+( )は8で割ると2あまる数ですが、8で割ると割り切れる数は下3けたが000または8の倍数なので下3けたが8で割ると2あまればよいことになります。( )にあてはまる最も小さい数は、8×2+2-14=4 となり、ここからは8ずつ増えていくので( )にあてはまる整数は小さい順に4、12、20、28、36、44、52…となります。
これより、共通する最も小さい数は44なので答えは44となります。
8の倍数は下3けたが8の倍数であるということを少し応用した問題ですね。

では、次の問題です。

例題2 2,2,2,5,5,8,8の7枚のカードがあります。7枚のカードのうち、4枚を並べるとき、9で割ると5余る4けたの整数は何通りできますか。(平成28年早稲田中)

例題2解説:
9の倍数を見分ける方法は各位の和が9の倍数であればよかったですね。実はこの問題のように9で割ったとき5あまる数の場合、各位の和が9の倍数+5であればよいのです。ここで7枚のうち4枚を選んで和が9の倍数+5となるような組を探します(ここを慎重に)。すると、(2,2,2,8)(2,2,5,5)(2,5,8,8)の3組あることが分かります。
次にそれぞれの組について4けたの整数が何通りできるかを考えると、(2,2,2,8)→4通り、(2,2,5,5)→6通り、(2,5,8,8)→12通り あります(今回はこの計算方法は省略します。)よって、求める答えは4+6+12=22通りとなります。
このように9で割り切れる数だけではなく、9で割った余りの数まで見分ける方法をわかっていないと解くのにものすごく時間がかかってしまいますが、これを解けた人は他の生徒に差をつけることができたでしょうね。

では、次が最後の問題です。

例題3 6けたの整数123ABCが7でも11でも13でも割り切れるとき、下3けたのABCは( )である。(2002年灘中)

例題3解説:
普通に解くと、123ABCは7と11と13の公倍数でその最小公倍数を計算すると1001になるので、
123000÷1001=122.8…
124000÷1001=123.8…
より、123ABCは
1001×123=123123
となり、ABC=123となります。

これを7,11,13の倍数の見分け方を使って解くと、123-ABCまたはABC-123の差が7と11と13の公倍数または0となります。
7と11と13の最小公倍数を計算すると1001になり、123-ABCまたはABC-123の差が4けたの1001になることはないので、123-ABCまたはABC-123の差は0となります。これより、ABCは123とわかります。これだと、さきほどの割り算をする必要なくなり、少し楽に解けますね。

今回は少し難しい問題を紹介しましたが、先週の2〜9(7をのぞく)の倍数の見分け方は是非覚えておいてくださいね。
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