こんにちは!個別指導グノリンクの『小学生の君に送る60秒コラム』を読んでくれてありがとう。

今日は炭についてお話しようと思います。
ちょっと前に漫画とアニメで「炭焼きの少年」が鬼を倒すために戦うお話がありました。その少年のお仕事が炭を作って街に売りに行く「炭焼き」という仕事です。現在では電気やガスで手軽に料理のための火や暖房の熱がすぐに使えますが、炭焼きが多くいた時代は「炭を買って生活をする」ことが普通でした。(漫画の描写では明治から大正あたりでした)
炭は現在、バーベキューや焼肉屋さんのお肉を焼く火の燃料として、また理科では燃料電池を作るときの電極として使うこともありますね。他にも防臭や水質改善(浄化)や歯磨きなどにも使われていることがあります。

「空気を与えないで加熱する」と木材の液体成分・気体成分が分離して炭素だけが残ります。こうすると燃料として「燃えるものが少なくなって熱量は少なくなってしまうのでは?」と心配する人がいると思います。しかし液体成分がなくなることで燃やすときに液体が気化して気化熱を奪われることがなくなるので木材よりもかなりの高温を作ることができます。また燃えるときに液体が蒸発して気体が発生しないと炎(燃え上がってオレンジ色に見える部分)が出ないのでおだやかに燃やすことができます。

木炭による高熱は鉄の製造や加工も可能にしました。平安時代から作られていた日本刀から昔話の舌切り雀に出てくる和ばさみ(糸切りバサミなどともいわれる)なども作られるようになりました。

現代でも「火鉢」という陶器の大きな入れ物に炭と灰をいれて暖を取ったりお湯を沸かしたりということができますが(広いお家と小さい子供やペットがいないことが必要)、バーベキューなどと違って室内で使う場合は一酸化炭素中毒に気をつけて時々換気をしないといけないですね。